一般的にバイクの冷却液交換サイクルは2年~なので、他の数千kmや1年で交換する消耗品と比べ交換頻度は高く無いです。
しかし冷却液はバイクの一番大事ともいえるエンジンの温度を下げオーバーヒートを防ぐという役割があるので、劣化したままや適量入ってないまま乗っていると深刻な問題が発生する重要な点検項目でもあります。
今回はNinja400の冷却液交換手順を元に交換方法をまとめました。
目次
冷却液交換方法
用意するもの
商品名 | 品番 | 価格 |
ロングライフクーラント | J5004-0001-A | 1,760円 |
ドレンボルトガスケット | 11061-0875 | 209円 |
ラジエーターキャップ | 49085-0006 | 2,541円 |
カワサキ純正のクーラント(冷却液)は水道水5割/冷却液5割で使用が推奨されています(サービスマニュアル参照)。
冷却液を抜くドレンボルトのガスケットは毎回交換する事が推奨されています。
冷却液を注入する場所のラジエーターキャップは内側のゴムが痛んでる場合は交換必須です。
冷却液と水道水を混ぜる時にも、注入する時にもジョッキがあれば便利です。
冷却液は勢いよく出てくるので大きめのトレイで受けるようにした方がいいです。
手が汚れやすいので手袋があれば便利です。
冷却液を交換するにはカウルを外す必要があったりと、基本的な工具は必須です。
冷却液はエンジンオイル等と同じように直接下水に流しては駄目なので処理箱を用意します。
交換手順
右側のカウルを外す
冷却液の注入口と排出口は右側のカウルで隠れているので外す必要があります。
冷却液リザーブタンクを外す
ラジエータとの接続ホースのクランプ(青丸)をずらしてラジエータから外します。
車体と固定しているリザーブタンクボルト2カ所(赤丸)を外し車体からリザーブタンクを取り外します。
ラジエータキャップを外す
冷却液リザーブタンクを外すと、ラジエータキャップを触れるようになるで取り外します。
乗車直後に開けると高温になった冷却液が噴出して大火傷する事になるので冷めてから開けるようにしましょう。
冷却液を排出する
車体下の冷却液ドレンボルトを外すと冷却液が排出されます。
冷却液リザーブタンクに入っている冷却液も忘れないようにトレイに捨てます。
新車でNinja400を購入してから5年目で1回も冷却液を交換してないのですが、排出された冷却液は全然汚れていませんでした。
古い冷却液をすすぎ出す
古い冷却液を完全に抜き取るために、水道水を入れて排出する工程を繰り返します。
- 冷却液ドレンキャップを締める
- 水道水を入れる
- 暖機運転をする(5~10分)
- 水道水を抜く
暖機運転直後は注入した水道水自体も熱くなっているので数分時間を置いて冷めてから排出するようにします。
上記工程を2回も行うとほぼ透明になり排出完了です。
冷却液ドレンキャップを締める
ドレンボルトガスケットを新品に交換しボルトを締め付けます。
締め付けトルクは7.0Nmです。
冷却液と水道水を混ぜる
冷却液と水道水の割合はサービスマニュアルが推奨している水道水50%/冷却液50%にします。
50%だと凍結温度は-35°になります。
冷却液を注入する
冷却液は最終的にはエンジン/ラジエータ/リザーブタンク合わせて約1.3L入ります。
冷却液のエア抜き
ラジエータキャップを開けたまま一旦暖気運転をします、そうすると冷却経路に入っていた空気が気泡となって抜けていきます(ポコポコと気泡が出てくる)。
空気が抜けた分だけ液面が下がるので、下がった分の冷却液を再補充します。
ラジエータキャップを取り付ける
ラジエータキャップは内側のゴムが傷ついていたら新品交換必須です。
私の5年目のやつでもゴムの劣化は見られませんでしたが、もう新品を用意していたので新しいものにしました。
冷却液リザーブタンクを取り付ける
リザーブタンクボルトの締め付けトルクは6.9Nmです。
冷却液リザーブタンクに冷却液補充
リザーブタンクのF(上限)とL(下限)の間になるように冷却液を補充します。
リザーブタンクの減り具合を確認
最後暖機運転(5~10分)しエンジンが冷めてからリザーブタンクの冷却液の量を確認しF/Lの間なら完了です。
もしLを下回っていたら再度冷却液を補充し再度暖気し確認しましょう。
交換後数日間はエア抜きが不十分だった場合、リザーブタンクの量が減るので足しましょう。
私は分かりやすいようにLのラインと入れた時のF/L中間ラインに印をつけておいて液面の変化を確認しました。
最後に
冷却液は交換サイクルが長いので他の消耗品と比べ怠りがちです。
実際私も冷却液の色や量を日々確認し、問題無い状態だと考え、後回しにして5年交換しませんでしたが、何も不具合は無く交換後も別に変化は感じませんでした。
上記に示した手順を1から見ると長めの作業に感じますが、やる事は抜いて入れるだけなので1時間以内で終わる作業です。