チェーンというのは、エンジンの力を後輪へスムーズに力を送るために適度な張り具合を保つ必要があります。
遊びが大きすぎても駄目だし小すぎても駄目なので
各バイク各チェーンに適した範囲内に収まるように定期的に調整する必要があります。
今回はチェーン調整についての知識と実際の調整方法についてNinja400をモデルに紹介したいと思います。
目次
チェーンはなぜ伸びるのか?
バイクのチェーンは、走るにつれだんだんと伸びてたるみが生じてきます。
伸びるといってもチェーンの金属それ自体が伸びているわけではなく伸びる理由は大きく2つあります。
- チェーンを繋ぎとめているピン部分の摩耗
- チェーンを繋ぎとめている干渉部分のゴム(シール)の劣化
こういった現象によりチェーンはだんだんと伸びていきます。
チェーンの張り具合がよくないとおこること
操作性や乗り心地が悪くなる
エンジンの力がうまく伝わらないのでバイクの反応が悪くなります。
最悪の場合チェーンの遊びが大きすぎたらスプロケットから外れ後輪周辺に絡んでタイヤロックして転倒してしまう危険性もあります。
燃費が低下する
力がうまく伝わらないので無駄になる力が多くなり燃費が低下します。
騒音が発生
じゃらじゃら~がらがら異音が聞こえてくるようになります。
チェーンの伸びが多い場合上記3条件のようなことがおこりますが。
だからといって張りすぎにも注意が必要です。
張りすぎたチェーンは、遊びがないためチェーンが引っ張られやすく負担が大きくなり消耗が早くなります。
またチェーンから無駄に強い力が伝わるためスプロケットなども消耗が早くなったりもします。
チェーン調整判断
チェーンの調整は日常的におこなわなければいけません。
では、どれぐらい走行したらチェーンの状態をチェックするべきかというと
一般的には目安として1000km走行ごとに調整を行うことが推奨されています。
また、使用しているチェーンの経過年数や走り方等さまざまな状況により調整時期は変わります。
自分は毎回ツーリング終了後に毎回見てますがだいたい1000㎞~ぐらいで調整することが多いですね。
また、定期的な点検調整しておけばチェーンの寿命は2万キロぐらいといわれていますが、日頃から調整しないとチェーン寿命は半分ももたないです。
チェーンの張り具合を確認するポイント
チェーン調整しようと思っても、どの程度の張り具合が適正かわからないと思います。
車種によって適正範囲は異なりますが一般的には20~30mm前後が多いです(Ninja400もこの範囲でした)、マニュアルに記載されているので確認してみてください。
チェーンメンテンナンス手順
用意するもの
チェーン調整は垂直に立てた状態でやった方が行いやすいです。
工具は必須ですね。※アクセルナットは径が大きいためこの工具だけでは間に合わない場合があるので自身のバイクに適した工具を用意してください。
固定すために割ピンを使うバイクは用意しましょう。
チェーン調整方法
リフトアップ
まずは、チェーンを調整しやすくするためにリアタイヤを浮かせます。
この時Ninja400の場合ですが、ABSケーブルがあるので挟み込まないようにしましょう。
割ピンを外す
アクセルナットを緩めるために、割ピンを外します。
割ピンの再利用は推奨されません、必ず新しい割ピンを用意しましょう。
アクセルナットを緩める
アクセルナットを緩めます、タイヤを固定する重要な部分なのでかなり固めです。
チェーンアジャスターで調整
チェーン調整部分は、2種類のナットがあります。
奥側にあるのがチェーン調整用のアジャスターナットで手前側がそれが緩まないようにするロックナットです。
まずロックナットを緩めます。
ロックナットを緩めた後は、チェーンの張りぐらいを見つつ
アジャスターナットを少しづつ締めていき適正範囲に収めるようにします。
左右の調整幅が均等になるようにメモリを見ながら合わせましょう。
Ninja400のメモリは左右同じで合わせやすかったのですが、以前乗っていた400Xは左右種類が違ってメモリが見にくかったので定規で長さを測って均等になるようにしてました。
あとはナットを締めていくだけ
チェーンの調整が終わったら、各ナットを締めていくだけですが
割ピンが必要な場合は、割ピンの差し込み角度は30度以内にセットしましょう。
最後に後輪タイヤを回してみる
ちゃんと回転するか異音はないか確認し、周辺を適当に流して走行に問題ないか確認しましょう
まとめ
チェーンの状態は、ダイレクトにバイクの走行性能に関わってきます。
チェーン調整は非常に重要ですが簡単に行えるメンテナンスなので
快適なバイクで走るために、日頃からチェーンの状態には気をかけて調整の必要があれば必ずチェーン調整を行うようにしましょう。