バイクに乗る人なら一度は経験するかもしれない、クラッチワイヤーの切れ。
クラッチワイヤーの交換は費用的にも作業難易度的にも厳しいものでは無いので自分で行えるようになっておけると便利です。
今回は、自分でできるようになるための方法と注意点をまとめて紹介します。
目次
クラッチワイヤー交換方法について
用意するもの
部品番号:54011-0627 | 商品名:ケーブル(クラツチ) | 価格:2,310 |
中のワイヤーから外見のアウターチューブ、先端のブーツまでまとめて1つの部品になっています。
純正パーツの注文方法はこちらにまとめています。
レバー可動部分の潤滑に使います。
万能グリスが1個あればいろんな所で使えるので便利です。
新品のクラッチワイヤーはオイルが注されていない状態なので新たに注します。
こちらのデイトナのワイヤー潤滑オイルだとノズルが極細で注しやすいです。
ワイヤー潤滑オイルを注す時にウェスがあると綺麗に注せます。
工具は基本ですね。
交換方法
クラッチレバーを外す
クラッチレバーを固定しているのは1本のボルトです。
アジャスタ(円盤の方)を緩めて、ロックナットを調整して、クラッチレバーの溝を一直線に合わせて前方向へクラッチレバー事ワイヤーを引き抜きます。
クラッチレバーからクラッチワイヤーを外す
クラッチレバーの裏側でクラッチワイヤー先端のタイコがはまっているので外します。
クラッチカバーからクラッチワイヤーを外す
クラッチカバーにクラッチワイヤーを固定しているロックナットを緩めます。
左ロックナットを限界まで緩めてクラッチワイヤー固定台裏の溝にワイヤー露出部分を合わせ外します。
クラッチレリーズレバーを明後日の方向に向けてから、ワイヤーを押し込んで外してください。
レバーを後ろに向けないと中で突っかかって外れないので注意が必要です。
新旧クラッチワイヤーを交換する
クラッチワイヤーをタイラップ等で固定している場所があれば外します。
Ninja400の場合、外からは見えないですが右ミドルカウル裏でも1ヵ所固定されているのでこちらも外します。
クラッチワイヤーを交換する際、通常は同じ場所にワイヤーを通すのが面倒ですが、古いクラッチワイヤーと新しいクラッチワイヤーをテープでまとめて交換することで、簡単に交換することができます。
Ninja400の場合、クラッチワイヤーを外すには、カウルを外す必要があります。
しかし、この方法だとカウル付きバイクでも外さずに作業できます。
クラッチカバーにクラッチワイヤーを取り付ける
ここからは外した時の逆をやっていくことになりますが、グリスアップやオイル補充が必要な箇所があることに注意してください。
クラッチレリーズレバーにワイヤー先端を取り付け、固定台に裏からワイヤー本体を通します。
クラッチワイヤーへオイル注油
新品のクラッチワイヤーはオイルが注がれていないため、オイルを補充する必要があります。
デイトナのワイヤー潤滑オイルを使用すると、極細ノズルを使ってアウターチューブとワイヤーのすき間に直接注入できます。
古いオイルと交換注油するわけじゃないので2~3回シュコシュコすれば大丈夫です。
クラッチワイヤーをクラッチレバーに取り付ける
クラッチワイヤーの先端にグリスを塗ってから、クラッチレバーに取り付けます。
クラッチレバーを取り付ける
クラッチレバーを元に戻す際には、スターターロックアウトスイッチのピンを損傷しないように注意してください。
ピンを指で押しながら、レバーで上から押さえて元に戻しましょう。
ボルトとレバーの可動部分をグリスアップしクラッチレバーを固定します。
クラッチの遊び調整
赤矢印の幅が狭くなれば、遊びが大きくなる。
赤矢印部分の幅が広くなれば、遊びが大きくなる。
クラッチの遊び量は10mm〜20mmが適正とされますが、分かりにくい場合は、クラッチを実際に繋いでズレを調整すると良いでしょう。
旧クラッチワイヤーの状態確認
交換時点で85,273km使用していましたが、1mmの損傷も無く全然綺麗でした。
ワイヤーをバラしてみると、1本のワイヤーが7本編み込んで作られてて、さらに各1本1本が7本の細いワイヤーを編み込んで作られていました。
この編み込み具合だと寿命迎える時には、クラッチの遊びが大きくなったり、クラッチ操作するの重くなったり、何かしら前兆があると思うので、クラッチワイヤーにかかる負荷レベルだといきなり使えなくなる事はなさそうでした。
プロのクラッチワイヤー交換工賃
2りんかん | 3,300円~ |
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ナップス | 2,310円~ |
バイクワールド | 4,400円~ |
※パーツ持ち込みの場合は1.5~2倍。
※カウル脱着等がある場合は別途工賃。
30分ほどで終わる作業になるので、プロにまかせてもパーツ代込みで1万は超えないぐらいです。
クラッチワイヤーはタイヤやチェーンに比べると高いパーツでは無いので、お店で購入してやった方がお得になりそうです。
最後に
クラッチワイヤーは古くなると動きが悪くなり、最終的には切れてクラッチ操作できなくなります。
日々のメンテナンス(オイル交換注油等)でも延命できますが、いずれは交換が必要な消耗部品です。
バイクによって多少違いはあると思いますが作業難易度はそれほど高くないので、クラッチワイヤーに違和感を感じた人や切れてしまった人は交換してみましょう。
YouTube動画
Youtubeに動画も投稿してますので、宜しければご覧ください。