Ninja400

バイクのリアブレーキフルード交換方法と時期について

ブレーキフルードの交換は頻繁に行うエンジンオイルの交換等と違い、交換時期が長いので忘れがちな点検かもしれませんが。

ブレーキフルードの状態はブレーキに影響する非常に重要な物で、劣化しているほどブレーキは軽くなり最悪効かなくなります

今回は、Ninja400(2020年式)のブレーキフルードを交換したまとめになりなりますが、Ninja400/250(2018年式以降~)でも同じ方法でブレーキフルードを交換する事が可能です。

ブレーキフルード交換時期

ブレーキフルードは一般的に2年に一度の交換が推奨されています。

ブレーキフルードは、時間が経過すると空気中の水分を液内に取り込んでしまい劣化します。

水分を取り込んで劣化したブレーキフルードでは本体のブレーキ機構が動作せず、ブレーキが効きづらくなり最悪の場合ペーパーロック現象を起こしブレーキが効かなくなります。

ペーパーロック現象とは、ブレーキを使っているといきなりブレーキが効かなくなることを言います

ちなみに先日そのペーパーロック現象を起こしまして・・・

私はNinja400を納車してから約2年なのですが完全に交換時期を忘れていて、リアのブレーキフルードは1回も今まで交換していませんでした。

当時の状況として、10分ほど坂道を連続で下っていたらブレーキペダルの踏んでる感触が完全に無くなったんですよね

最初は感触を全く感じなかったので「ブレーキペダル外れた?折れた?落ちた?」と思ったレベルでした。

その時は直ぐに道路脇に停車して、冷静に考えてペーパーロック現象かと思い5分ほど様子を見ると感触が戻ったので事なきを得たのですが、これが夜道とか直ぐに止まれない道とかだったらかなり危なかったと思います。

ブレーキフルード交換方法

用意するもの

サーキット走行するレベルの人が使うブレーキフルードでコスパがいいと評判。

緑に着色されてるため、初めて交換する場合は入れ替わったことがわかりやすい。

ブレーキフルードを抜くときに必要なホースで、ブリーダープラグの径より大きすぎるとすっぽ抜けて使い物にならないので大きさはしっかり確認しましょう。

ホースと合わせて抜いたブレーキフルードを入れる容器も必要なのですが、私は古いオイル缶に入れてます。

ペットボトルとかでもいいのですが、容器が軽いと不安定でコケてめんどくさいので適当なものを用意すればいいと思います。

必須ではないアイテムですがあると便利です。

リザーバータンクの余分なブレーキフルード吸い取る為に使用します

スポイト的な簡単な物でも良いが、これならブリーダープラグに直接ホースを指してブレーキフルードを交換するという手法も可能(私はしません)

ブレーキフルードは塗装を痛めやすい性質を持つため、垂れ防止のために養生するために使用します

タオルとか適当なものでも大丈夫です。

工具は必須ですね。

交換方法

車体を水平にする

ブレーキフルードのラインを見やすくするために、車体を立てます。

今回はリアの作業なので車体を立てましたが、Ninja400の場合フロント側のリザーバータンク内のラインが斜めに引かれてるのでフロント側の作業の場合はメンテナンススタンドで立てない方がラインを見やすかったりします。

マスターシリンダーキャップを外す

マスターシリンダーキャップを外すマスターシリンダーキャップを外す

キャップ留めを外し、マスターシリンダーキャップを外します。

ダイヤフラム/プレートを外す

プレートを外すプレートを外す
ダイヤフラムを外すダイヤフラムを外す

単純にはハマっているだけなので簡単に外せます。

ダイヤフラムを洗うダイヤフラムを洗う

ダイヤフラムを軽く水洗いし、しっかり水分を拭き取ります

水分がブレーキフルードに混ざればブレーキ操作に影響出るので水分は絶対に残さないようにします。

こぼれた時用に養生こぼれた時用に養生

ブレーキフルードは塗装面を痛めやすいので、適当に養生します

私はウエスを濡らして適当に巻いてます。

余分なブレーキフルードを吸い取る

リザーバータンクから直接吸い取るリザーバータンクから直接吸い取る

ブリーダープラグから全部抜いてもいいですが、抜く作業の手間が増えて面倒なのでリザーバータンクからある程度直接吸い取ります

2年間1度も交換してない色2年間1度も交換してない色

さすがに2年間1度も交換してないので、かなり汚れている色。

ブリーダープラグにホースとメガネレンチをセット

ブリーダープラグのキャップブリーダープラグのキャップ

ブリーダープラグのキャップを外します。

メガネレンチをセットメガネレンチをセット
ホースをセットホースをセット

ブリーダープラグにメガネレンチ(8㎜)とホースをセットします

リザーバータンクへブレーキフルードを注ぐ

ブレーキフルード注ぐブレーキフルード注ぐ

ギリギリまで注ぐとこぼれる原因になるので、適量までにすること。

ブレーキペダルを数回押す

ブレーキを数回押すブレーキを数回踏む(押す)

ブレーキの抵抗を感じるまで何回かブレーキを動作させます

ブレーキの抵抗を感じた手はそのまま押したままで次の作業に移ります

ブリーダープラグを緩める/締める

ブリーダープラグを開閉ブリーダープラグを操作
ブレーキフルドが出てくるブレーキフルードが出てくる

ブリーダープラグを緩めると、ブレーキを押している抵抗が軽くなると同時にブレーキフルードが流れてきます。

ブレーキの抵抗を感じ無くなるまでブレーキフルードが流れたら、ブリーダープラグを再度締めます。

上記の動作をブレーキフルードが入れ替わるまで繰り返します。

  1. ブレーキフルードを注ぐ
  2. ブレーキを抵抗を感じるまで数回押す
  3. ブリーダープラグを緩める
  4. ブレーキの抵抗を感じなくなるまでブレーキフルードが流れたらブリーダープラグを締める
  5. 適宜①を行い②~④をブレーキフルードが入れ替わるまで繰り返す

注意点として②~④を行っている時はずっとブレーキを押している状態にしておく必要があります。

それと、リザーバータンクから完全にブレーキフルードが無くなる状態にならないように気をつけましょう。

もしリザーバータンクが空の状態で上記動作を行ってしまうとエアが入ってしまい、そのエアを抜くために②~④を多く行う必要が出てきます。

入れ替わったので色が変わった入れ替わったので色が変わった

数回繰り返すと、ブレーキフルードの色が変わるので入れ替わった事が分かります。

ブレーキフルードを適量まで補充

ブレーキフルードの適量ラインブレーキフルードの適量ライン

リザーバータンクの側面にUPPERとLOWERの印字があり適量のラインが引かれているので、その間に収まるようにブレーキフルードを補充します。

ブリーダー内部のブレーキフルードを除去

残っているブレーキフルードを除去残っているブレーキフルードを除去

ブリーダープラグの口に少しだけブレーキフルードが残っているので、ウエスで吸い取ります。

後はブリーダキャップを戻し、ダイヤフラムとプレートを戻し、マスターシリンダーキャップを戻して終了ですが、ブレーキフルードが飛び散っている場合があるので周辺の水洗いしておいた方が良いでしょう。

全体の作業時間の目安としては、30分前後になります。

難易度的にはエンジンオイルの交換と同じレベルだと思います。

最後に

ブレーキフルードの交換は忘れがちになりますが、ペーパーロック現象は本当に怖いので危険な状態になる前にブレーキフルードは交換しよう!

ブレーキフルード交換してから思ったんですけど、ブレーキの感触もめちゃくちゃ良くなりました、ブレーキパッドの種類を変えた時以上の変化ですね。

徐々に悪くなっていくので悪さに気づいてなかったのですが、交換後はより安全により楽しくツーリングできるようになりました。