豆知識

バイクで冷えゴケしないために冬タイヤが暖まる温度推移を計測

タイヤは暖まらないと本来の性能は発揮されません。

今回取り上げるタイヤの性能とはグリップ力で、冬になると外気温の低下からタイヤの温度も下がり転倒リスクが上がります。

私がバイクに乗り始めた年で初めて転倒した時も、寒い季節の早朝出発後すぐ車道に入ろうと曲った時でした(後輪がまったくグリップせず空転からの転倒)。

今回は冬のタイヤはどのような推移で暖まるのか調べました。

タイヤはどれだけ暖まればいいのか

手で触って暖かいと人肌手で触って暖かいと人肌

人肌36度あれば安心と言われています。

  • 30度以上・・・手で触って暖かい
  • 20度前後・・・手で触って少し暖かみを感じる
  • 10度前後・・・手で触っても暖かみを感じない

温度計でわざわざ測らなくても、手で触って上記のように感じるだけで大体の温度はわかります。

しかし後述する計測結果から見るに走るだけで冬に36度まで暖めるのはほぼ不可能です。

冬のタイヤ温度推移

温度測定器を使用温度測定器を使用
左右中央/前後で合計6ヵ所の温度測定左右中央/前後で合計6ヵ所の温度測定

前後タイヤの左右中で合計6カ所の温度を測定しました、タイヤはRoad6です。

タイヤ温度推移(走行編その1

測定0回目1回目2回目3回目4回目5回目6回目
時間9:389:5810:1810:3810:5811:1711:35
距離09.617.729.547.458.275.6
外気温13121412121214
前(左8.220.622.423.127.923.329.2
前(右8.220.121.723.626.923.128.5
前(中8.42627.52830.228.232.6
後(左8.220.621.223.926.722.129.1
後(右8.320.621.923.726.422.528
後(中8.521.123.225.627.625.930.6

測定各区間の走り方は「街中(~3)→郊外(4)→街中(5)→高速(6)」のような形で、3回目区間まで時速40~50km前後で4回目区間で60km前後になり、5回目区間で一旦50km前後になったあとに、6回目区間は90km前後になりました。

温度推移を見ると街中区間である1回目には20度前後まであがり3回目までは順調に推移して郊外にでた4回目には少し強めに上昇、5回目には街中に戻ったので一旦さがり、6回目には爆上がりしています。

これを見ると温度上昇は直線的では無くある程度上がった後は緩やかになり、速度が下がれば温度も下がり速度を上げればそれに応じて温度も上がる結果になっています。

タイヤ温度推移(走行編その2

測定0回目1回目2回目3回目4回目5回目
時間9:209:309:409:509:5910:08
距離04.61015.120.525.7
外気温778888
前(左7.417.220.521.321.322.7
前(右7.617.520.621.222.523.6
前(中7.319.923.124.325.125.5
後(左8.418.419.620.121.821.2
後(右8.518.920.621.222.422.6
後(中8.118.920.92122.322.9

次は約5km間隔でできるだけ同じ速度(50km前後)で測ってみました。

外気温も暖かめの12~14度から、寒い7~8度になります。

これを見ると10分後の1回目で既に+約10度、20分後の2回目で+約2~3度でその後も含め緩やかな温度推移になっています。

この結果からタイヤの温度は10分も走ればある程度暖まり、その1の結果も合わせ見るに20分も経過すると速度が大きく変化しないかぎり安定することがわかります。

さらにその1と比べて外気温に5度前後の差があるのに、速度的に同じならタイヤの温度には外気温ほど大きな差が見られないです。

タイヤ温度推移(停車編

時間0分3分後6分後9分後12分後15分後18分後21分後24分後27分後30分後
前(左2014.813.712.312.210.710.610.19.69.79.2
前(右20.515.213.112.211.811.310.610.39.89.59.3
前(中24.317.515.113.112.811.81110.510.29.89.4
後(左21151311.11110.19.48.98.88.58.1
後(右19.31512.511.811.310.39.48.88.47.97.5
後(中21.316.213.212.211.510.59.58.78.68.47.8

休憩時どれぐらいでタイヤの温度が下がっていくのか知りたかったので、停車している時の温度推移も測りました。

測定環境は外気温は8度で地面の温度は7.3度、木陰で風が少し吹いてました。

こちらも走行時と同じように温度推移は直線的ではなく、10分前後まで下がり続けますがその後は緩やかになります。

最後に

実験結果でわかった事は以下になります。

  1. 走行後10分もすれば温度上昇は緩やかになっていく
  2. タイヤを暖めるのに急ブレーキや急加速は必要無い
  3. 速度を上げればそれに応じてタイヤの温度は上昇する
  4. タイヤが暖まる温度は外気温の温度差ほど影響しない
  5. 冬にただ走るだけでは安心温度には到達しない
  6. 停車後10分前後でタイヤの温度はほぼ半分になる

実験する前は、タイヤを暖めるには30分とか1時間とか結構走り続ける必要があって信号で停車するだけで冷えていくイメージだったんですけど全然違ってました。

冬の季節では安心温度までは到達できそうにないですが、とりあえずこれからは走り始め10分は暖めるタイムとして意識しようと思います。